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発表会

春の嵐が過ぎ、14(日)は、発表会日和の暖かい日となりました🌸

去年の発表会は、コロナの為、卒業発表会が中止となってしまい、その事が心残りでした。

今年も両手を広げての発表会!という訳にはいきませんでしたが、発表会の形に出来たことは、本当に嬉しかったです。
そして、また、発表会の時の他の講師陣の動きが絶妙。ほとんど互いに会話することなく、今までの経験から、相手の動きを見て、的確に対応してくださいます。
私は、司会兼、唄の為、その場から動けない立場ですが、動けても、あんなに出来ないのではと、いつもほれぼれします。。
リーダーの先生方が、切れ者で、すごい能力の方々なのですが、余程見かねない限りは、私達の判断に任せてくださる懐の深い方だからこそのお教室です。感謝感謝。

大人の発表会には、二期生のOさん、四期生(卒業演奏が出来なかった💦)のA さんご夫妻が、応援に駆けつけてくださいました。温かい拍手ありがとうございました👏

私の司会は、毎回、少しでも違う事をお伝えしようと思うあまり、お客様にはマニアック過ぎて伝わらない事があります。

特に今回は、こどもの発表会に、長唄(抜粋)が二曲出た為、熱が入ってしまいました(;゚∇゚)

三味線教室では、童謡から始めて、前弾き、合方と呼ばれる三味線のみの演奏(唄は入らない)部分を主にお稽古します。

前弾き…曲の冒頭に演奏するもの

合いの手…唄の入らない、三味線のみの短い演奏

合方(あいかた)…合いの手の長いもの

という区分になります。
今でも、歌に、手拍子を打ったり、合いの手を入れたり…と、普通に使われる言葉ですね。

そして「話の相槌を打つ」これは、相槌を「打つ」のです。元は、刀鍛冶が刀を作る際、師匠と弟子の二人で、互いに打ちながら、刀を鍛えていくことに由来しています。なので、相槌は入れるのではなく「打つ」のです。

さて、長唄に「小鍛冶」(今回も子供の発表会で出曲)という曲があります。曲中に相槌を打っている様子を表した「相槌の合方」という演奏があります。
意味を知っていれば、なんとも無い事のですが、ん?と一瞬考えてしまう呼び名です。
 
話がそれてしまいました。

発表会は、皆様、大成功でした!適度な緊張も、また、シャンとした空気になり、とても良かったと思います。大人の教室の皆様は、これからも、より一層三味線を好きになっていただきたい。
そして、子供たちは、めでたく全員、講座継続希望ということで、よーし、頑張りましょう💪











# by fumi-nanasio | 2021-03-15 19:54

年明け

明けましておめでとうございます🎍
今年は丑年。着実に、しっかりと力強く過ごしていきたいと思います。

年明け早々の緊急事態宣言。去年の感染者人数を見ると、当然ともいえる宣言。
とは言うものの、私は何をしたら良いのやら、今まで以上の感染対策を、どのようにしたら良いのやら。
考えても考えても、明確な答えが出ません。
私の一番古いお弟子さんに相談をしたところ、「お稽古場に来る途中、帰る途中の感染も有り得ますし、不安になりながらよりも、スッキリした気持ちでお稽古をした方が良いのでは」という力強い意見を頂きました。
それも、そうだ…。

ほんの1ヶ月、されど1ヶ月。でも、誰かを救えてるかもしれないと思う事にして、思いきって、電車バスを使うお弟子さんは、2月からのお稽古開始にいたしました。
本当にごめんなさい。がんばりましょう。

菅総理大臣が緊急事態宣言の会見を行っても尚、悩んでいた私。
お弟子さんの一言もあって、自粛をすることにしましたが、何気なく付けたテレビに、街頭インタビューを受けていた会社員の方が「これで出納めかなと思って。明日から自粛します」と言ってらしたのを聞いて、更に背中を押されました。
緊急事態宣言が出たのだから、自粛をしよう。救える命を救う手助けをしよう。そう判断が出来る場所にいる人は。

と思い起こさせてもらいました。

総理大臣や政府に、宣言の条件が緩い!とお怒りの方々もいます。別に庇うわけではありませんが、以前は「緊急事態宣言」と聞いただけで、皆、ドキドキしたはずです。災害前の準備のようにハラハラと落ち着かない気持ちでいたはずです。
その気持ちが無くなったのは本人の問題。

第三波と呼ばれてから、私のまわりにも陽性になる方がチラホラ…。感染源が分かっている方もいますが、普通の主婦で、食事の買い物をして、洗濯をして、いわゆる普通に生活をしている主婦も陽性になりました。
なにがどう伝わってくるのか分からないウイルス。

コロナが怖くて今場所を休場したいと言った持病持ちの力士。親方に「出るか、引退するかどちらか」と言われ、引退をしたそうです。親方は「会社だって、同じでしょ?コロナ怖くて休めますか?」と、おっしゃったとか。
コロナが怖くて、何が悪いのでしょうか。自分だけではなく、大切な人を守りたいのは、当然の人の心です。
もっとニュースで取り上げられるかと思いましたが、そうでもなく。
引退した力士は悔しいでしょう。私は彼の発言を尊重します。命を大切にしてください。

守るべき伝統は、人の心から生まれたものです。そして、人を守るべきものです。正しく伝わりますように。

私も伝統を重んじる世界におり、とても重くこの事を受けとめています。







# by fumi-nanasio | 2021-01-13 13:08

ねずみ・追記

前回「ねずみ」解説の補足です。

長唄「ねずみ」の最初には、ネズミの婚礼の賑やかな様子が描かれていますが、他にもネズミの婚礼は題材になる事が多く、昔話には「ねずみの嫁入り」日本画にも「婚礼礼図」が描かれています。
ネズミが子沢山である事。ちょこまかとした動きから、婚礼の忙しさ、賑やかさを彷彿させるのでしょうか。

実は、ネズミは、大黒天の使いと言われております。大黒天は北の神様であり、干支の子も、北の方位であることからだそうです。
曲の最後には、開運招福、息災延命を願いが唄われて、皆々様の家が栄えるように、おめでたや🎉と。

干支の最初のねずみ年に、素敵な仲間と「ねずみ」を演奏できる事に感謝感謝。












# by fumi-nanasio | 2020-10-21 11:21

ねずみ

ねずみ_d0136300_10140334.jpg

先日、芸術文化活動支援事業「アートにエールを!東京プロジェクト」に、杵家会として参加します!というお話をいたしましたが、ついに先日、合わせがありました。
久しぶりに顔を合わせたメンバーに、安心するやら緊張するやらの不思議な時間でした。

さて演奏いたします「ねずみ」の私なりの解説を綴ってみたいと思います。

その前にひとつ、前振りの説明を。

昨今、「竹や~、竿竹~♪」「豆腐~♪」などの売り声をめっきり聞かなくなりましたが、江戸時代には町を流して物を売るのが当たり前の生活でした。 
四季折々、朝から晩まで、物売りの売り声が響いていたようです。
金魚やしじみ、秋の虫…。「石や~きいも~、おいも♪」をイメージしていただくと分かりやすいかも?

そうした沢山の流し商売の中で「ねずみ取り薬売り」というのもありました。江戸の町には、今よりずっとネズミの数も多く、ネズミ取り薬は、よく売れたようです。
ネズミの絵を描いた幟を立てて「いたずら者はいないかな~」と言いながら売り歩きます。
その頃、ネズミ取りの薬として使われていたのは「石見銀山ねずみ捕り」という銅山で取れたヒ素を加工した薬だったそうです。今は猛毒のため使用されていません。

そうした時代背景を知った上で本題です。

その薬売りが、大ネズミが茶屋娘に化けて切り盛りしている店にやってきます。薬売りという事を知った大ネズミ(茶屋娘)達は色仕掛けで良い気分にさせ、薬を奪い捨て、最後は騙された事に気づき暴れる薬売りの前から走り去ります。

ネズミの鳴き声を三味線で模したり、ネズミ達(唄方)が苦手なもの尽くしを唄ったりするという、とても面白いつくりになっています。

芝居っ気を出すのが、気分だけにならないよう、がんばります。

# by fumi-nanasio | 2020-10-20 10:14

亀戸 三味線教室

亀戸 三味線教室_d0136300_09335086.jpg

昨日の事になりますが、亀戸の三味線教室、前期発表会が和室で行われました。

亀戸三味線教室も、もう10年ぐらいになるのでは…。いや、もっとかも。
小さかった子供達も、成長して、三味線教室から今まで何人も卒業生を出しましたが、思い出すと切なくなる程、一人一人を覚えています。あの子は、どうしているだろうか。あの子は三味線を持ってたけど、弾いてるのかな?三味線の事、覚えてくれてるかな…。
彼らの人生の中で、自慢の一つにでもなってくれたらと、それが私達の役目だといつも思っています。

大人の三味線教室は五年目を迎えますが、去年はコロナ渦で、最後の発表会を行えず、残念無念。
今年は、とにかく前期発表会は迎える事ができ、安堵いたしました。
今までもそうですが、10人程のグループレッスンでお稽古する中、三味線に関して一人として同じタイプの方がいません。苦手な箇所だったり、得意な部分が必ずあり、それが、皆、違うのです。大人は一年で卒業ですが、ご縁があって、個人的にお稽古を続けられる方もいらっしゃいます。
三味線は、日本人に合っている楽器です。歳を経ても弾けます。そういう音楽で人生の心を潤していただけたら嬉しいです。


さて今回は、コロナ渦の中の、お座敷発表会ですので、唄と進行係の私は、唄マスク(アラビアンナイトのような)と、フェイスシールドで完全防備を致しました。

本番にバタバタしないよう、事前に入念な準備をするのですが、それでも、当日は番狂わせが起こります。
今回も、しかり。

手前味噌ですが、そんな時に、普段から仲の良い講師陣の機転が光ります。

講師陣トップの先生は、全ての流れを冷静に把握して、決して命ずる事無く、大きな懐で、自由にさせてくださいますし、他の講師達も、指示無くとも、各々が率先して、先へ先へと進めて行く様子は、素晴らしいです。言わずとも全員が
「生徒さんが、気持ち良く発表が出来るように。心に残る発表会にしよう」という一心です。

そして、主役の生徒さんも、ドキドキしながら、金屏風前の緋毛氈に座り、立派に演奏して下さいました。
コロナ渦で(しつこい💦)少人数ずつに分かれての発表でしたので、緊張も一塩だったのでは…。

不思議と大人の演奏の方が、緊張の空気を、ひしひし感じました。緊張は大事です。実は緊張した方が、結果的に良い演奏であったりします。と、思います。

そして、やり遂げました!頑張りましたね!

今度は後期に向けて、ファイト🚩😃🚩

残念ながら、今回でお辞めになる方も、またいつでも…。お待ちしております。
良い1日だったと自負しております。






# by fumi-nanasio | 2020-10-05 09:33